髭脱毛は肌荒れするの?髭脱毛と肌荒れに関する疑問を解説
「髭脱毛を受けたけど肌荒れが酷い…これって何か原因があるの?」 このような経験がある方も多いと思います。髭は体の中でも、太い毛の1つです。効果的な脱毛するには、強力な光やレーザーを照射する必要があるため肌に負担がかかり肌荒れを起こす場合も考えられます。今回は、髭脱毛で肌が荒れる原因や関係性について見ていきましょう。
髭脱毛で肌荒れは起こる?
ほとんどの男性が、毎朝の髭剃りにうんざりしています。とくに肌の弱い人・アトピー体質の人は、カミソリ負けしやすく血だらけになりながら髭剃りすることも珍しくないです。
毎日の髭剃りにうんざりしている人の中には、サロンやクリニックで本格的に脱毛しようと考える人もいるでしょう。
しかし「髭脱毛で逆に肌荒れした」という口コミや体験談があるのを知っていますか?ツルツル肌になれるイメージの髭脱毛ですが、本当に肌荒れするのか調査しました。
髭脱毛による肌荒れの種類
脱毛による肌トラブルは様々なパターンがあり、症状も人によって違います。中でも多い肌荒れの種類を、いくつか見ていきましょう。
【毛嚢炎(もうのうえん)】
見た目は白ニキビのようにも見えますが、実は毛穴の中に雑菌が入り化膿している状態を毛嚢炎と呼びます。悪化しないうちは痛み・かゆみがほとんどないのが特徴です。
光脱毛や医療レーザーは、毛の黒いメラニン色素に反応して毛根にダメージを与え、毛の再生能力をなくすのが狙い。そのとき肌を守るバリア機能が一時的に低下、いつもは悪さをしない雑菌が毛穴に入り込み炎症を起こすというサイクルで起こるトラブルです。
もし、毛嚢炎になっても肌を清潔にしていれば、2~3日で自然に消えていくことが多いです。炎症がひどいようなら、抗生物質入りの軟膏を使うと治りが早いでしょう。
ニキビと似ているからと言って、ニキビ用軟膏を塗っても効果は低いです。ニキビはアクネ菌が原因で起こりますが、毛嚢炎は黄色ブドウ球菌が原因になります。毛嚢炎は髭剃りや毛抜きなど、自己処理のほうが起きる確率は高いです。
その点、多くても1カ月に1度くらいの頻度で行うサロンやクリニックでの脱毛なら、肌のバリア機能が低下する頻度が少ないため、毛嚢炎が起きにくいと言われています。脱毛が進んでくると、髭自体の本数も少なくなり、毛嚢炎になる可能性がさらに低くなります。
【乾燥】
脱毛は毛穴や毛を作る組織に熱を与え、再生能力を奪う行為です。そのときに周りの皮膚の水分まで蒸発させ、乾燥しやすい状態にさせてしまいます。
とくに秋・冬は空気が乾燥するので、乾燥のリスクが高まります。洗顔後に肌がつっぱる・粉をふいたようになる場合は、乾燥が進んでいるサインです。
髭脱毛の肌荒れリスクを減らすには保湿が効果的とされています。水分量が多い肌は脱毛の効率が向上し、痛みも軽減されることが期待できるでしょう。
雨上がりの濡れた地面の草を抜くときは楽に抜けるのに、乾燥した地面だと力を入れないと抜けないですよね?これと同じで皮膚もうるおいがあるほうが、スルッと毛が抜けやすいです。
髭脱毛後は肌のケアをしっかりしよう
脱毛してトラブル知らずのキレイな肌になりたいなら、お手入れが重要になってきます。どれも基本的なことばかりですが、ついうっかり忘れることもあるので気を付けましょう。
保湿する
髭脱毛後に起こる、肌荒れの原因で最も多いのが保湿不足による乾燥。顔の皮膚は体の中でも薄く、外からの刺激に弱いのが特徴です。
あまりにも乾燥がひどい状態だと、次の脱毛を断られる可能性もあるので気を付けましょう。
また、乾燥は肌を老化させ老けた印象に見せるため、脱毛を始める前から保湿ケアを始めるのがベストです。
市販の化粧水や乳液でも十分ですが、男性用の保湿ケア商品もおすすめです。選び方はヒアルロン酸やコラーゲンなど高品質な原料が配合されたものなら、乾燥対策として十分な効果を期待できます。
紫外線対策をする
脱毛後は、皮膚の水分量とともにバリア機能も低下しています。特に気を付けたいのは、紫外線からの刺激です。
外出するときは日焼け止めを塗る、帽子をかぶるなどの対策をしましょう。紫外線予防に絶大な効果を発揮する日焼け止めですが、何でもいいというわけではありません。
できれば「紫外線吸収剤」が含まれていない商品を選ぶのが好ましいです。この成分は化学合成された成分なので、髭脱毛後の皮膚につけると肌荒れの原因になるケースもあります。
また、日焼け止めは汗で流れると効果が半減するため、可能なら2時間に1度は塗りなおすのがおすすめです。
清潔に保つ
施術を受けた後の肌は、とてもデリケートな状態になっています。毛穴が開き、赤みやヒリヒリが出ることも…。
この状態で不潔なカミソリやシェーバーで髭剃りをすると、毛穴に雑菌が入り込み毛嚢炎になるリスクがグンと高くなります。脱毛後の髭処理は、清潔な道具を使用して行いましょう。
また、手には毛嚢炎の原因菌・ブドウ球菌がたくさんついているため、アゴなどを触る行為は髭脱毛後の肌荒れの原因になるので控えてください。
運動・アルコール・サウナは控える
どれも脱毛と無関係のように思われますが、運動・アルコール・サウナは、トラブルになる可能性があるので控えたほうがいい行為です。
じつは、汗をかくような運動は髭脱毛後の肌荒れに直結しています。毛穴の炎症の原因になる雑菌はジメジメした場所が大好きです。汗で湿った肌は菌が繁殖する絶好の環境となるため、毛嚢炎のリスクが高まります。
アルコールは全身の血行を良くして、体温を上げる効果があるため、皮膚に赤みやかゆみ、湿疹がでるケースが報告されています。
最後に脱毛後のサウナもトラブルの原因といわれ、施術で熱を帯びた状態になっている皮膚を、さらに温度の高いサウナで温めると肌荒れがすすむ危険性があります。さらに、公衆浴場はいろんな人が出入りするため、雑菌も多いと考えられます。脱毛後はサウナ・岩盤浴は避けて、肌をクールダウンしてください。
髭脱毛で肌荒れの改善もされるってほんと?
男性の中には度重なる髭剃りで重度の肌荒れに悩む人も多いです。サロンやクリニックで髭脱毛を始めれば、カミソリ負けをはじめとする様々な髭トラブルから解放されるのです。
髭剃りによる肌へのダメージがなくなる
世の中のメンズの毎朝の日課と言えば髭剃り。髭の濃い人は、1日2回も剃る人もいるようです。
髭を剃るため肌にカミソリを滑らせると、皮膚の角質まで一緒に削っています。角質層が薄くなると肌を守るバリア機能が低下、ますます肌荒れしやすい環境になるのです。
その点、クリニックなどで髭脱毛を数回おこなうと、髭剃りの回数が3日に1度程度でよくなるため肌荒れがみるみる改善されます
髭がないと肌が清潔になる
髭脱毛は、髭がなくなる以外にうれしい効果が期待できます。毛根には皮脂腺と呼ばれる脂を出す組織がついていますが、毛の脱毛器の光を当てることで皮脂腺が縮小し、顔の脂っぽさが改善されるのです。
さらに、見た目も大きく改善に期待できるでしょう。髭がなくなると実年齢よりも若く見られることが多くなり、清潔感を印象付けられます。
毛穴が引き締まって目立たなくなる
髭脱毛を繰り返すと、自己処理の必要がなくなってきます。毛穴からは太い髭が生えなくなり、中には二度と生えない毛穴もでてきます。そうなると開いていた毛穴はキュッと閉じた状態になり、肌のきめが整うでしょう。
また、肌にカミソリを当てる回数も減るため、皮膚のダメージが軽減されます。バリア機能が高くなった結果、さらに毛穴が目立たなくなるのです。
光脱毛やレーザーには、美肌効果のある機種も存在します。シミやくすみが改善され、女性からの評判が良くなったという口コミもありました。
肌荒れしていると髭脱毛はできない?
「脱毛に行ったのに今日はできませんと言われた」「肌荒れを治してから来てくださいと言われた」このような口コミを見かけることがありますが本当なのでしょうか?
実は、肌の状態が悪いとせっかくお店に行っても脱毛できないことがあります。
赤く膿んだニキビ
炎症を起こし化膿している赤ニキビがある場合は、髭脱毛できないケースが多いため、化膿してジュクジュクした状態でレーザーを照射すると、さらに熱がこもりニキビが悪化する可能性が高くなるのです。
ニキビの数が少なく化膿の度合いも低いなら、その部分を避けて照射することもありますが、ニキビの数が多いと十分な脱毛の効果を得られなくなります。
吹き出物ができやすい体質の人は苦労するかもしれませんが、脱毛がすすむにつれて肌トラブルも減るので、根気強く髭脱毛を続けたほうがメリットは大きいです。
ニキビ跡(色素沈着)
赤黒く残ったニキビ跡は、メラニン色素が皮膚にとどまった状態、つまり色素沈着をおこしています。シミやほくろなどの治療でもレーザーを使用するので「ニキビ跡があっても、髭脱毛は問題ないのでは?」と思われがちです。
髭や皮膚は同じケラチンというたんぱく質でできていますが、髭のたんぱく質は皮膚より硬くて、肌の深くにまで達しています。そのため、髭脱毛のレーザー出力はニキビ・シミ治療のときより強く設定されているのです。
うっかりニキビ跡にレーザーを当てると、火傷などトラブルの可能性が高くなります。光脱毛機やレーザーの中には、色素沈着した肌でも安全に施術できるタイプもあるため、カウンセリングのときに相談するといいでしょう。
毛嚢炎がある
髭剃りや脱毛後にできた毛嚢炎があるときも、施術を見合わせる可能性があります。数個の毛嚢炎なら、その箇所を避けて髭脱毛することが可能ですが、数が多いと脱毛機の熱でさらに化膿するリスクが考えられるのです。
さらに、髭は体のどの部分よりも密度が高く本数も多いため、毛嚢炎をよけて脱毛するのはおすすめできません。お金をかけて髭脱毛に通っているのですから、肌コンディションのいいときに全体を脱毛するほうがいいでしょう。
もし、脱毛前に毛嚢炎を発見したら、まず肌を清潔に保つよう心掛けてください。洗顔後は乳液などで保湿し、炎症を抑える軟膏や抗生物質入りの塗り薬をつけておくと数日で症状が治まるケースが多いです。
乾燥肌は火傷する可能性が高まる
もともとの皮膚の水分量が少ない人、日光アレルギーも持つ人は注意が必要です
光脱毛ではやけどをする危険性は限りなく少ないですが、医療レーザーなどの高出力の脱毛機の場合その危険性はあります
熱いお湯などで火傷をした場合と違い、脱毛後数時間から数日して、毛穴を中心に赤みと痛みが徐々に出てくるのが特徴です。
脱毛をした日はほとんどの方が皮膚に赤みやヒリヒリを感じるため、大したことがないと見過ごした結果、発見が遅れるケースもあります。また、季節の変わり目や体調でも肌が乾燥することもあり注意が必要です。
乾燥を予防するには普段からの保湿がとても有効です。脱毛時の痛みを軽減する効果も期待できるため、洗顔後のケアを習慣にするといいでしょう。同じ乾燥肌でも日光アレルギーや光過敏症の方は、カウンセリングのときによく相談して、出力を弱めにする等の対策を立て慎重におこなってください
髭脱毛では肌荒れに注意しよう
- トラブル予防には保湿が大切
- ニキビや毛嚢炎は悪化させないよう注意
- 脱毛がすすむと肌トラブル自体が減る
男性は顔のお手入れをする習慣がないので、粉をふくまで乾燥させてしまうこともあります。
その状態で髭脱毛に通うと肌荒れや炎症などの深刻なトラブルに陥ったり、最悪は髭脱毛がストップするという事態になることがわかりました。
しかし、たいていの問題は保湿や紫外線予防だけで防げます。せっかくお金をかけて脱毛するのですから、きちんとケアして最高の効果を感じたいものです。