ウェットシェービングとドライシェービングはどっちがおすすめ?
多くの人は毎日髭剃りをしていますが、ウェットシェービングとドライシェービングの違いは知っていますか?ここでは、それぞれのメリット・デメリットや正しい方法を紹介していきます。自分に合った方法を選んで、快適な髭剃りを行いましょう。
目次
ウェットシェービングとドライシェービングの違いを解説
髭剃りを毎日行っているという人は多いですが、自分の肌の状態にあった方法なのかは判らないですよね。
ここでは、髭剃りの代表的な方法であるウェットシェービングとドライシェービングについて紹介していきます。それぞれにメリットとデメリットがあるため、ぜひチェックしてみてください。
ウェットシェービングとドライシェービングの違い
ここでは、ウィットシェービングとドライシェービングの違いについて説明していきます。自分に合っているのはどちらの方法なのか、チェックしてみてください。
⑴使う道具の違い
ウェットシェービングとドライシェービングの大きな違いは、使う器具です。ここでは、それぞれの器具について説明します。
ウェットシェービング=カミソリ
従来から使われてきた方法が、カミソリを使ったウェットシェービング法です。
ウェットシェービング法は、顔を水やぬるま湯で洗い、せっけんやシェービングクリームを泡立てて肌に付け、柔らかくなったヒゲを剃る方法です。
このように濡らしたヒゲを剃るため、ウェットシェービングと呼ばれています。シェービング剤を付けてから剃ることで肌への負担が軽減されるので肌に優しい方法です。
ドライシェービング=電気シェーバー
ドライシェービングでは、電気シェーバーを使います。刃が肌に直接当たらないように設計されているため、乾いた肌にも使える方法となっています。
ウェットシェービングよりも初期費用が高くなりがちですが、肌が乾いていても使えるため、時間がない朝に便利な方法です。
⑵毛のカット法の違い
ウェットシェービングとドライシェービングは、毛のカット法が異なります。仕上がりは同じように見えても、毛の断面の違いやチクチク感が異なるため、自分に合った方を選びましょう。
ウェットシェービング=1回で切断
ウェットシェービングは、刃が毛に触れる際に毛を皮膚の毛胞から持ち上げて切断する方法です。1回のストロークごとに毛が切断されるため、何回かに分けてカミソリを滑らせる必要があります。
ドライシェービングに比べると剃り味が滑らかでスベスベとした仕上がりになり、剃った後のチクチクした感じが少ないため、一日中快適に過ごせるでしょう。
ドライシェービング=挟んで切断
ドライシェービングは、ハサミのようにヒゲを挟んで切断する方法を採っています。
切断には2つのパーツが関係しています。
1つ目は、穴の開いた「ホイル」と呼ばれる金属の薄片です。これは、外側は滑らかで内側が鋭く尖っており、ヒゲが通るたびにカッターのような働きをして切断しています。
2つ目は、「アンダーカッター」と呼ばれる小さな刃です。これは、前後にスピーディーに動く複数の小さなカッターが付いてるため、ヒゲを逃さずに処理できます。
時間がないときにも手軽に髭剃りができるが、剃った後のチクチク感が気になるのがデメリットです。
⑶深剃りの違い
ヒゲが濃くて太い場合、1回の髭剃りでは不十分なことがありますが、そんなときには深剃りで処理するのがおすすめです。
ここでは、ウェットシェービングとドライシェービングでの深剃りの違いについて説明していきます。
ウェットシェービングのヒステリシス効果
ウェットシェービングで使うカミソリは、「ヒステリシス」と呼ばれる働きを利用して設計されています。この働きにより、刃が毛に触れる際に毛を毛胞から持ち上げて切断することが可能です。
カミソリによっては、1枚だけでなく2~6枚の刃で構成されている商品も多くあります。複数の刃が搭載されている方が、よりヒステリシス効果を発揮しやすいです。
一般的に、カミソリで剃る方法の方がしっかりと深剃りができるとされています。肌を濡らして柔らかくするという手間はかかりますが、ヒゲが濃い人におすすめしたい方法です。
ドライシェービングの仕組み
ドライシェービングには、大きく分けて3つの種類があります。ここでは、それぞれの特徴を説明していきます。
回転式の特徴
回転式電気シェーバーは、ホイルの下でカッターが円を描くように動きます。カッターが直接肌に当たりにくいので肌に優しいのがメリットです。
しかし、回転式は深剃りに向いておらず、カッターがシェーバーの端にないためキワの部分を剃るのには適していません。
肌荒れが起こりやすいので、ヒゲが濃い人にはおすすめできません。
往復式の特徴
往復式電気シェーバーは、カッターが一方からもう一方へと直線的に動いて切断しています。ヒゲをしっかりカットできるので深剃りに向いています。さらに、細かい部分も剃れるためデザインカットのヒゲにも対応可能です。
しかし、往復式は肌を傷つけやすいというデメリットがあるので、肌が敏感で荒れやすい人には不向きでしょう。
往復式は、深剃りが出来るので肌が強くてヒゲが濃く太いという人におすすめです。ヒゲが濃くて敏感肌という人は、時間は掛かるものの回転式の方が肌に優しくおすすめです。
ロータリー式の特徴
ロータリー式のシェーバーは、内刃の回転運動によりヒゲをカットします。
左右の激しい動きでカットする往復式に比べ、ロータリー式は刃を引いて切る仕組みです。ヒゲの断面が均一に整いやすく、シェービング後の手触りが滑らかになります。
駆動時の振動や騒音が少ないため、扱いやすいのも特徴です。
ウェットシェービングとドライシェービングそれぞれの長所と短所
ここでは、ウェットシェービングとドライシェービングの長所と短所を比較します。それぞれを比べて、自分に合った方法を探ってみてください。
ウェットシェービング
長所
- ドライシェービングに比べて、剃り味が滑らかで深剃りができる
- スベスベとした仕上がりとなり快適
ウェットシェービングは、古くから行われてきた古典的な髭剃り方法です。最近では欧米を中心に人気が高まってきており、熟練した技術でシェービングをしている人が増えています。
また、剃り味が滑らかなのでチクチクした感じがなく、濃いひげも深剃りができるというメリットがあります。
短所
- 処理に時間が掛かる
- カミソリ負けする場合もある
- 上手にヒゲを剃るには技術が必要
ウェットシェービングは、カミソリで剃る前に石鹸やシェービングクリームを付ける手間があり、時間が掛かるのがデメリットです。特に、時間のない朝の準備には向いていないでしょう。
また、肌に直接刃を当てるため、カミソリ負けして肌が荒れる場合もあります。慣れていない人は、肌を傷つけないように注意して行う必要があります。
ドライシェービング
長所
- 時間がないときに最適
- 誰でも手軽に行えて便利
ドライシェービングは乾いた肌に直接使えるため、時間がない朝もすぐシェービングでき、使いやすい器具です。
また、電源を入れて肌に滑らせるだけで髭が剃れるため、誰にでも簡単に扱えるというメリットがあります。実際に、日本人の約半数がドライシェービングを選んでおり、世界でも突出した人気となっています。
短所
- 仕上がりのスベスベ感が劣る
- 深剃りが難しい
- 電気シェーバー代の費用が高い
ドライシェービングのデメリットとしては、仕上がりの不快感が残ることです。ヒゲが濃い人は特に、剃り終わった後にチクチクした嫌な感触が残ります。
また、ウェットシェービングよりも深剃りが難しく、剃り残したヒゲが目立つことがあります。
電気シェーバーは1台数千円~数万円の費用が掛かるため、初期費用が高額になりがちという点もデメリットと言えるでしょう。
正しいウェットシェービングのやり方
ウェットシェービングは肌に優しく深剃りができるため、どんな人にもおすすめできる方法です。しかし、正しく行わないと肌を傷つける可能性があり、肌トラブルにもつながります。
ここでは、正しいウェットシェービングの方法を紹介するので、技術を身に着けて快適な仕上がりにしてみましょう。
1.髭を芯から柔らかくする
乾いた状態のヒゲは、銅線と同じくらいの硬さになっています。硬い状態のまま剃ってしまうと、カミソリで上手に剃れずに肌にダメージを与えるので危険です。
そのため、ヒゲを芯から柔らかくした上で剃るようにしましょう。
プレシェーブローションの必要性
ヒゲを柔らかくするには、プレシェーブローションの使用がおすすめです。フォームやジェル状のタイプは初心者でも扱いやすく、刃の滑りもよくなります。
プレシェーブローションには、肌を守るうるおい成分や肌を整える薬用成分が入っています。髭剃りによる肌荒れを防ぐため成分チェックも欠かさないようにしましょう。
お風呂剃りもOK
ヒゲは温めることで柔らかくなるため、入浴時に剃るのがおすすめです。
ただし、カミソリの保管場所には気を付けましょう。お風呂場に置きっぱなしにすると雑菌が増えるため、使うたびに乾燥させる必要があります。
また、注意したいのが洗顔料をシェーブ剤の代わりにしないことです。洗顔料を使うのは手軽ですが、プレシェーブローションのようにカミソリの滑りに配慮されているわけではありません。しっかりと髭剃りを行うためには、専用のローションを使用しましょう。
2.刃の交換はマメに
自分でウェットシェービングを行う場合、刃の交換をこまめに行う必要があります。快適な剃り味にするために、適切な交換頻度を守りましょう。
交換頻度の目安
毎日ヒゲを剃る人なら、10日~2週間に一度で交換するのがおすすめです。
ヒゲが太くて濃いという場合は刃が傷みやすいため、もっと頻繁に交換しても良いでしょう。
刃の枚数の違い
上手にウェットシェービングをするために、刃の枚数にもこだわりましょう。一般的に、刃の枚数が多い方が肌に優しいです。理由としては、刃1枚1枚に力が分散されるため、肌への負担が減ることが挙げられます。
また、刃が複数あることで肌にぴったりと密着しやすく、力を加えなくてもヒゲが剃れます。何度も同じ場所を剃る必要がないため、髭剃り時間の短縮にもつながります。
ただし、刃の枚数が多いほど刃の間にヒゲや角質が溜まりやすいため、こまめにすすぎながら剃るのをおすすめします。目安としては、3ストロークに1回程度で十分です。
3.順剃りと逆剃りを組み合わせる
ヒゲが濃い人の場合、順剃りと逆剃りを組み合わせて剃る方法がおすすめです。慣れていないと肌を傷つけてしまうため、しっかり確認して行いましょう。
逆剃りの注意点
逆剃りとは、ヒゲの生えている方向に逆らってカミソリを当てていく方法です。肌を傷つけやすいのがデメリットなので、注意して行う必要があります。
上手に逆剃りするためには、1回のストロークを短くしてこまめに剃ることがポイントです。また、逆剃りする前にシェービング剤を再度付けると、肌への負担を軽減することができます。
デザインヒゲの剃り方
おしゃれにヒゲを生やすデザインヒゲは人気がありますが、自分でケアするのは難しいです。デザインヒゲを作るには、ヒゲの形を細かく整えたりもみあげやキワなどの剃りにくい場所を剃る必要があります。
上手に行うポイントとしては、刃がヒゲにしっかり触れるようにするのが重要です。その際には、替刃の上部がフリップする機能をもったカミソリを使いましょう。また、トリマー付きのカミソリを使うと、細部まで思い通りのデザインに仕上げることができます。
髭剃り前に塗るプレシェービング剤は、フォームよりもジェルの方が扱いやすいです。フォームは泡で肌を覆ってしまいますが、ジェルは透明なので残したいヒゲを確認しながら剃れます。
4.アフターケアも忘れずに
ヒゲを剃った後は、肌の調子を整えることも意識して行いましょう。アフターケアで使うアイテムは多種多様なので、自分の好みに合わせて選ぶのをおすすめします。
爽快感があるタイプ
男性の場合、肌につけるものはすっきりとした爽快感があるものを好む人が多いです。
エタノールなどのアルコール成分が含まれていると、すっきりと肌を引き締める効果が期待できるでしょう。また、メントール系の香料が含まれていれば、爽やかな香りを楽しめます。
夏のシーズンに使う場合や、肌の脂っぽさが気になる人には特におすすめです。
乾燥肌は乳液タイプ
髭剃り後の乾燥が気になる場合は、ミルク成分の配合された乳液タイプがおすすめです。
成分にヒアルロン酸や尿素、グリセリンが含まれているものは保湿効果が期待できます。
オールインワンも人気
男性もスキンケアをするのがマナーという考えが広まっており、肌を整えることはエチケットともされています。
オールインワンのタイプであれば、髭剃り後のアフターケアと肌のスキンケアを同時に行うことができておすすめです。化粧水・乳液・美容液・パックなどの効能が1つに凝縮されているため、塗るだけで肌を整える効果が期待できます。
なるべく時間を掛けずにスキンケアを行いたい人には、特におすすめです。
正しいドライシェービングのやり方
1.起床後15~30分経過後に剃る
電気シェーバーを使うのに最適な時間帯は、起床後15~30分後とされています。起きてすぐの状態でヒゲを剃ると、顔がむくんでいるため出血しやすいです。
深剃りするためにも、起床後に時間をおいて剃りましょう。
2.洗顔料で顔を洗う
まず、洗顔料で皮脂やほこりなどの汚れを落としましょう。余計な汚れが付いていると電気シェーバーの滑りが悪くなり、剃り味にも影響してきます。
3.プレシェーブローションを塗る
電気シェーバーを滑らせる前に、プレシェーブローションを肌につけましょう。ローションを塗ることで、肌を保護する役割が期待できます。また、肌を引き締めてヒゲを立たせることで、短時間で深剃りすることも可能です。
ただし、電気シェーバーによってはローションの併用が不可の場合もあるため、使用説明書をよく確認するようにしましょう。
4.基本は逆剃り
電気シェーバーを使う場合、基本的に髭の生えている方向とは逆に剃る「逆剃り」をしましょう。
肌に対して直角に当て、少ないストロークで剃るのがおすすめです。何回も同じ場所を往復してしまうと、肌荒れに繋がってしまいます。
シェーバーを持っていないほうの手で肌を伸ばすと、剃りやすくなります。
5.もみあげ・細部はトリマー刃で
大きいヘッドで剃ると、カットしたいラインからずれたり、剃り過ぎたりする危険があります。そのため、もみあげなどの細かい部分は、専用のトリマー刃で剃りましょう。
また、トリマー刃はデザインヒゲにも使えます。
6.常温の水で顔を洗う
髭剃りが終わったら、常温の水を使ってローションや剃ったヒゲを洗い流しましょう。
冷えた水で洗うと、温度差でかゆみが生じてしまうことがあるため注意が必要です。
7.保湿ケアで終了
最後に、保湿ケアをしっかりと行って肌の調子を整えましょう。保湿剤は、専用のアフターシェーブローションを使うのがおすすめですが、一般の化粧水や乳液を使っても良いでしょう。
特に乾燥が気になる部分には、一度塗った後でもう一度重ね塗りするのもおすすめです。
駆動方式別のポイント
往復式シェーバーのポイント
往復式はしっかりと深剃りできるのがメリットです。しかし、肌を傷つけやすいため、あまり強い力で当てすぎないようにしましょう。
剃る際には、肌に直角にシェーバーを当てるのがポイントです。
回転式シェーバーのポイント
回転式は肌に優しいですが、細かい部分や深剃りには向いていません。
しっかりと剃るために何度も同じ場所を剃ってしまうと、肌トラブルに繋がります。
使用の際は肌にくるくると円を描くようにシェーバーを当て、少ないストロークで剃るようにしましょう。
ロータリー式シェーバーのポイント
ロータリー式を使用する場合、シェーバーの背面から手前に向かって刃が回転していることを意識して剃り進めていきます。
シェーバーを肌に強く押し付けたり、逆剃りの進行方向だけで何度も擦り付けたりすると肌荒れトラブルにつながるため気を付けましょう。
ウェットシェービングとドライシェービングは使い分けが大事
ここまで、ウェットシェービングをとドライシェービングの違いについてまとめてきました。それぞれのメリット・デメリットを覚えておきましょう。
しっかりと深剃りをしたいなら、せっけんやシェービング剤を使うウェットシェービングが向いています。また、髭剃りを短時間で行いたいなら、乾いた肌でも剃れるドライシェービングが人気です。
自分で髭剃りを行う際には刃で肌を傷つける可能性があるため、注意して行うようにしましょう。髭剃りを行った後の保湿ケアにも気を配ると肌の調子が整い、その後の髭剃りの手間も楽になります。
自分の肌の状態によって最適なシェービング方法を使い分けていきましょう。