毛深さは遺伝する?ムダ毛・体毛の濃さと遺伝の関係を解説
毛深いのは遺伝するのでしょうか?濃いムダ毛に悩む人なら一度は考えたことがあるのでは。一昔前なら男が毛深いのは男らしさの象徴でしたが、現代は清潔感が第一。本記事では体毛の濃さと遺伝の関係、性格の傾向、ムダ毛・体毛の対処法などについて解説します
目次
毛深さは子供に遺伝するのかを調査
「なんで俺はこんなに毛深いんだろうか?」毛深い体毛に悩む男性なら1度は考えたことがある疑問ですね。そこで第一に考えるのはやはり遺伝の可能性ではないでしょうか。
体毛の濃さと遺伝は関係あるのでしょうか?あるとしたらどの程度関係しているのでしょう?
また、遺伝の影響はいつ頃から出るのか?さらに、対処法はあるのか?など、体毛の濃さと遺伝について徹底解説します。
毛深い体毛に悩める男性はぜひ参考にしてください。
ムダ毛や体毛の濃さは遺伝で決まる
結論から言うと、ムダ毛や毛深い体毛は遺伝と深い関係があります。では毛深さはどのように遺伝するのでしょう?
毛深さと遺伝の関係性
毛深くなることの原因が全て遺伝というわけではありません。
体毛の毛深さには男性ホルモンが大きく関係しているため、同じ人でもその時々のホルモンバランスによって変わって来るからです。
しかし、それとは別に遺伝が大きく関係していることは既に解明されている事実です。ただし、両親が濃いと子供も100%体毛が濃いというわけではなく、その確率はまだ解明されていません。
両親の毛深さが影響
体毛の濃さは、両親の毛深さが影響するとされています
「優性遺伝」「劣性遺伝」という言葉を耳にされたことのある人は多いと思います。ここでいう優性や劣性とは、優れているか劣っているかという意味ではありません
- 遺伝しやすい性質=優性
- 遺伝しにくい性質=劣性
という意味になります。そして、体毛の濃さは「優性遺伝」とされ、遺伝しやすい性質の1つなのです。
例えば毛深い人【A】と毛深くない人【B】の間に子供が生まれたとすると、生まれる子供が持つ毛深さの遺伝子の組み合わせは、
- 【AA】
- 【AB】
- 【BB】
以上の3種となります。
この場合遺伝のしやすさは、Aの方がBよりも優性なため、
- 【AA】【AB】 = 毛深い
- 【BB】 = 毛深くない
という結果になり、毛深い子供が生まれる確率は2/3です。
実際には遺伝子はもっと複雑な形になるので単純に2/3にはなりませんが、毛深い体質は遺伝しやすいということが言えます。
祖父母の毛深さが影響
しかし、両親ともに毛深くないのに、毛深い人もいます。実は体毛の濃さは祖父母から遺伝する場合もあるのです
この現象を、隔世遺伝と呼びます
両親が毛深くないのに毛深い人は、おじいさんやおばあさんが毛深くなかったか両親に聞いてみると、実は隔世遺伝だったということがよくあります
兄弟でも毛深さは違う
同じ両親から生まれた兄弟であっても、毛深さは違ってきます。毛深さを左右する遺伝子を多く引き継げば毛深くなるし、たまたま引き継がなかった人は毛深くはならないということです
また、遺伝以外にも肌質によっても毛深くなる確率は違ってきますし、後天的に生活習慣によって毛深さが異なることもあります
遺伝した毛深さと毛穴の関係
毛穴の数が多い人は毛深いのでは?と考えがちですが、実際はどうなのでしょう。ここでは遺伝した毛深さと毛穴の関係について考えてみましょう
妊娠6か月で毛穴の数が決まる
人間の全身にある毛穴の数は概ね20万個程度といわれています。この毛穴の数が決まるのは母親の胎内にいる妊娠6ヶ月頃です
遺伝によって受け継がれた毛穴の数は、生後増えるといったことはないと考えられています
一生毛の生えない毛穴もある
毛穴の数は一生変わりませんが、全ての毛穴から毛が生えるというわけではありません。一生毛が生えてこない毛穴もあるのです
一体何のために毛の生えない毛穴が存在しているかというと、毛穴の役割は毛を生やすだけではないからです。毛穴の奥には皮脂腺があります
皮脂腺から分泌された皮脂は皮膚の表面に広がり、薄い膜となって肌を守るという役割があるのです
毛が生えている毛穴は一部
毛穴の全てから常に毛が生えているわけではありません。毛には毛周期と呼ばれるサイクルがあり、毛周期は大きく分けて次の3つに分類されます
- 成長期:毛が成長していく時期
- 退行期:毛が抜け落ちていく時期
- 休止期:毛が抜けてしまっている状態
一般的に体毛の中でも頭髪は生えている割合が多く、毛穴の8~9割は成長期または退行期の、毛が生えた状態です。
しかしムダ毛と呼ばれる脇毛やスネ毛などで毛が生えているのは全体の2割程度。8割はまだ毛穴の中にいて表面からは見えないか、もしくは抜けてしまっている状態になります。
遺伝で毛深いのかがわかる時期
遺伝による毛深さは生まれた時にわかるものと、後になってわかるものがあります。
ここでは遺伝で毛深いのかがわかる時期について解説します。
生まれた時にわかる無性毛
体毛には、性毛と無性毛の2種類があります。生まれた時から生えている毛はホルモンや性差に関係ない毛なので、「無性毛」と呼ばれます。
もし生まれた時から毛が濃いというのであれば、遺伝で毛深い可能性が大きいでしょう。
また、無性毛は遺伝の影響を受けやすいため、あなたがもし赤ちゃんの頃から毛深いのであれば、あなたの子供もその体質を受け継いで、生まれた時から毛深い可能性が高くなります。
思春期にわかる性毛
思春期に入り第二次成長期を迎えると、男性は男らしい体つきになり、陰毛やスネ毛、脇毛、人によっては胸毛や腹毛なども生えてきます。
この時期に生えてくる毛は性毛と呼ばれ、性毛の濃さは男性ホルモン受容体の影響を受けます。男性ホルモン受容体とは、男性ホルモンの力を性毛に伝達する役割を持つものです。
性毛の濃さは、男性ホルモンの分泌量や男性ホルモン受容体の働きの強さによって決まってきます。
これは遺伝による影響が強く、思春期に生える性毛も、遺伝が大きく関わっているのです。
遺伝が原因で毛深い人の傾向
体毛の濃さは遺伝が大きく関係しますが、遺伝によって毛深い人はどういった傾向を持つのでしょうか
体毛の多い赤ちゃん
赤ちゃんは母親の子宮内にいる間、肌を羊水から守るために胎毛と呼ばれる毛で守られています。そのため、生まれたばかりの赤ちゃんが毛深いのは自然な状態だと言えます
ほとんどの赤ちゃんは体毛がほぼ抜け落ちた状態で生まれてきます。しかし胎毛が残ったまま生まれてきても、自然と抜け落ちていくので大きな心配はありません
アトピーの治療
アトピー性皮膚炎でステロイド剤を使用している場合、体毛が濃くなることがあります
もしアトピー治療中の赤ちゃんの体毛が濃くなっていくようであれば、医師に相談して薬を変えるなどの必要があるかも知れません
体毛の抑制を考えながらアトピー治療をする必要があるでしょう
若いのに毛が抜ける
女性ホルモンと男性ホルモンは毛に対して全く逆の働きをします。
女性ホルモンは頭髪の成長を促進し、体毛を薄くする作用を持ちます。しかし男性ホルモンはその逆で、頭髪を薄くして体毛を濃くする作用があるのです。
そのため、男性ホルモンの働きが強い人は、ムダ毛・体毛が濃くなりやすく、頭髪がハゲやすいといえます。
性格が穏やか
毛深さの原因になるのは、テストステロンという男性ホルモンの一種です。テストステロンの高い人は計画的で緻密、むやみに争わないといった傾向があると言われています。
男性ホルモンというと攻撃的なイメージを持つ人が多いのですが、テストステロンの分泌量が多いと、いじめをしないなど性格的に穏やかであるという特徴がみられます。
遺伝性のムダ毛・体毛の濃さへの対処法
遺伝性のムダ毛や体毛の濃さへの対処はどのようにすれば良いのでしょうか
根本的な対策はなし
毛深さにかなり遺伝が関係しているということはわかっているのですが、なぜ毛深くなるのかや、毛深くなる仕組みについてはまだ解明されていません。
そのため根本的な治療法はありませんが、生活環境に影響される可能性は多少なりともあります。
ストレスや栄養面、生活習慣などを改善することでムダ毛の抑制に一定の効果があることがわかっています。
子供が毛深いのに悩んだら?
ではもし将来自分の子供が毛深いのに悩んでいたら、どのような対策をとれば良いのでしょうか?
サロン・クリニックでの脱毛
サロンやクリニックでは脱毛の年齢制限をもうけていない所も多いのですが、思春期までは脱毛をしたとしても、第二次成長期に再び毛が濃くなる可能性があります。
また、子供の間は肌の抵抗力も弱いため、ある程度の年齢になってからの脱毛をオススメします。
脱毛をするなら個人差はありますが、ホルモンの安定する16歳以降が良いでしょう。
また、未成年が脱毛する場合には、親権者の同意書が必要になります。
いじめにならないよう注意
学生時代は、他の人との違いがいじめにつながりやすいものです。いじめはないか、さりげなく様子を見てあげるようにしてください。
また、正しいむだ毛の処理方法のサポートも必要です。
ムダ毛処理には様々な方法がありますが、やり方を間違うと肌トラブルなどがおこりがちなので、必要に応じてアドバイスをしましょう。
遺伝に負けない!普段から行えるムダ毛対策
確かに遺伝は毛深い体毛の大きな原因になっていますが、普段の生活から行えるムダ毛対策もあります。
ここでは普段から行えるムダ毛対策について解説します。
早寝早起き
自律神経を整えることはムダ毛対策に有効です。自律神経を整えるには規則正しい生活が基本になります。
朝は早起きして朝日をたっぷり浴びる。昼間は充分に活動し、夜は早めにしっかりと休む。
このような生活リズムを作ることが自律神経を整え、ムダ毛の対策にもつながります。
睡眠時間をたっぷりとる
睡眠不足はホルモンバランスを崩す要因となります。
ホルモンバランスが崩れると、男性ホルモンが活性化し、結果的にムダ毛を濃くする原因になります
最適な睡眠時間には個人差がありますが、一般的には6~7時間程度と言われています。少なくとも6時間程度は睡眠時間を確保するようにしましょう
心身ともにゆっくり休む
睡眠は時間の長さだけに捉われがちですが、睡眠の質も大切です。
- 寝室に仕事を持ち込まない
- 食事は就寝の3時間以上前に取る
- 清潔なシーツや枕で眠る
以上のようなことを心がけて、心身ともにゆっくりと休みましょう
バランスのいい食事
肉類、ねぎ、ニンニク、玉ねぎ、ニラ、チーズなどは、男性ホルモンの分泌を増やして体毛を濃くします。
これらの食品は居酒屋メニューやラーメン屋など、男性が好みがちな外食に使われることが多いと言えます。
ムダ毛対策には、バランスの良い食事がかかせません。
植物性たんぱく質や緑黄色野菜を心がけて摂るようにし、 バランスの良い食生活を心がけてください 。
無理なダイエットをしない
無理なダイエットは食生活のバランスを欠くため、男性ホルモンを増やし、体毛を濃くしてしまいます。
また、空腹状態が長く続くと大きなストレスになります。ストレスもまた男性ホルモンを増やしてしまう原因になり、ムダ毛は増える結果になるでしょう。
無理なダイエットはリバウンドしやすく、美容にも良い結果を招きません。
適度な運動を行う
筋トレがブームとなっていますが、過度な筋トレは男性ホルモンの分泌を促し、ムダ毛を増やす原因になります。
ムダ毛対策をしている間は過度な運動は禁物。筋トレを行う場合も、比較的穏やかなものに取り組むようにしましょう。
大豆製品をとるようにする
ムダ毛対策には女性ホルモンを増やすことが効果的です。大豆製品に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンに似た働きをすることで知られています。
大豆製品には、
- 豆腐
- 納豆
- 豆乳
- 油揚げ
- 味噌
などの食品があります。大豆が多く含まれる食品を意識して摂るようにしましょう
毛深いは遺伝する!生活習慣と脱毛で対策しよう
毛深い体質は遺伝しますが、生活習慣の改善で対策を立てることは可能です。
- 規則正しい生活と十分な睡眠
- 無理なダイエットをしない
- バランスの取れた食事
- 過度な運動を避ける
これらに注意して、ムダ毛を増やさない努力をしましょう。
最も確実な方法はサロンやクリニックでの脱毛です。思春期を過ぎてホルモンバランスの安定している男性なら、脱毛が最もオススメです!
生活習慣と脱毛でムダ毛対策をしましょう。